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恐竜の分類

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鳥類


恐竜の大分類
恐竜類(Dinosauria)の名は、ギリシア語のdeinos(恐ろしい)、sauros(トカゲ)に由来する。恐
竜の定義は、「鳥とトリケラトプスの直近の共通祖先と、そのすべての子孫」ということになって
いる。重要な恐竜の分類形質の1つは、骨盤の形である。骨盤には、穿孔寛骨臼(腸骨・座骨・恥骨
が接続された部分の中央の穴)があり、大腿骨頭(大腿骨の関節部)が関節する。股関節のこの構造
は、体の真下に後肢がきて、直立姿勢(ワニのように大腿骨が横に張り出す、腹ばい姿勢と異なる)
を作ることができる。恐竜は、穴のあいた寛骨臼(穿孔寛骨臼)を持っているという点で、すべての
ハ虫類の中で独特である。また、この構造は、二足歩行を可能にしていた。
恐竜は、鳥に似た骨盤を持つ「鳥盤類」と、トカゲに似た骨盤を持つ「竜盤類」の2つのグループ
に分けられる。2つのグループの骨盤の最も顕著な違いは、下の画像でオレンジ色で示されてい
る恥骨の向きである。竜脚類では、恥骨の先端は、動物の正面(前方)を指す。そして、前端の隅
が膨らむ。鳥盤類は、逆転している。恥骨は、後方に伸び、坐骨と並んで平行になる。骨盤を用
いた分類の方法にも例外があり、この分類がつくられたのは、1887年とかなり大昔であり、見直
しが必要だともいわれている。


恐竜の起源と進化
恐竜は、ハ虫類の祖先である双弓類から進化したグループで、直接的な祖先は、初期主竜類(かつ
ての槽歯目)中の一グループ、鳥頸類の一グループとされる。このグループには、恐竜の他に翼竜
などが含まれている。このグループは、初期段階から二足歩行へと移行しつつある形態を持って
いた。最初期の恐竜は、既に二足歩行を獲得し、三畳紀中期(2億4330万年~2億3323万年前)
に出現したと考えられている。恐竜は、2億130万年前に発生した三畳紀〜ジュラ紀間における大
量絶滅を生き延び、その後のジュラ紀と白亜紀を通して陸生脊椎動物の頂点に立った。なお恐竜は、
三畳紀当初は生態系の10%前後を占める程度の弱小勢力であったが、三畳紀後期から緩やかに獣
弓類やクルロタルシ類から主役の座を譲り受け、以降の繁栄を築いた。
オリジナルのクラドグラムである。系統関係には、諸説あるので、一例と思ってもらいたい。


恐竜の系統樹の新説
2017年春、イギリスの学術誌「nature」に、イギリスのケンブリッジ大学に所属するマシュー・
G・バロン博士たちが発表した論文は、74種類の恐竜と457の特徴をコンピューターに入力して分
析した。その結果、竜盤類を構成していた竜脚形類と獣脚類は、かなり初期の段階で分岐し、獣
脚類は、むしろ鳥盤類とともに同じ大グループをつくっていることが明らかになった。竜盤類は、
竜脚形類だけのグループとなり、獣脚類と鳥盤類からなる大きなグループが、創設されたことにな
る。獣脚類と鳥盤類からなる大グループは、オルニソスケリダ類と名付けられた。これは、「仮説」
である。



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