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展示標本の紹介

       
標本データ 頬(唇)側面 舌(内)側面 近心(前)側面 遠心(後)側面 咬合面 歯根底面 部位図 備  考
標本No.2016101601
ハイイロアザラシ
下顎右犬歯

Halichoerus grypus
北大西洋沿岸
第四紀完新世・20年前
オスの現生標本


長さ:31.9mm、幅:7.7mm、
厚さ:7.9mm、
重さ:1.17g
ヤフーオークションで相模原市のSOさん
より購入。化石ではなく、現生のアザラ
シの歯の標本である。水族館長を歴任し
た中島将行博士の所蔵品であったとのこ
と。舌側の歯根に「くうゆ アザラシ ♂」
と鉛筆書きされている。北大西洋から空
輸したのか?途中で亡くなったのか?子
供のオスで、歯に摩耗がなく、先端が遠
心側に強く曲がる。舌側の歯冠に皺や稜
があり、歯冠遠心縁に鋭い切縁がある。
形状からハイイロアザラシの下顎右犬歯
と判断した。

アザラシの先祖 日本最古のアロデスムスの化石
1991年に北海道浦幌町のオコッペ沢で発見された骨の化石が、約1,500万年前に生息し、約1,000万
年前に絶滅したアザラシの仲間の新種だと分かった。1,500万年前のオコッペ沢層で見つかった化石
は、浦幌標本と名付けられた。デスマトフォカ科アロデスムス属の一種で、同属では日本最古、最北
の化石である。化石は体長約2mのオスで、ほぼ全身の骨が見つかった。アザラシに似た姿で、発見
地、浦幌町の地名の由来とされるアイヌ語「ウライポロ(大きな魚がいつも集まる)」から、新種の
学名は「アロデスムス・ウライポレンシス(Allodesmus uraiporensis)」と命名された。
画像の上のものは、産状標本である。画像の下のものは、産出部位を青く示したものである。


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